知性とは何か(祥伝社新書)
佐藤優
祥伝社 (2015-06-01)
ISBN:9784396114206
886円
購入:2017年11月12日 886円
読了:2017年11月4日
★★★★☆
オーディオブックで読了。

佐藤優さんの本は知らない世界を垣間見させてくれるので、結構好きです。本書の面白い所は、反知性主義とはどういうものかを検証する中で、知性とは何かを明らかにするアプローチです。

佐藤優さん曰く、反知性主義とは「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」ことであり、政治エリートや官僚が反知性主義に陥ることで日本の国益が損なわれるという主張が多く見られました。(そして、その事例のなんと多いことか)

日本という国も、私たち一人一人も、グローバル化の波に飲み込まれてしまっており、自分たちだけが正しいと考え「分からないあいつらがおかしい」としてしまうことは、他者(他国の人々)の理解を得られずに孤立を招く等不利益に働くのは確かです。安易に自己正当化に走らず、自分たちの言動にはせめて他者の視点を鑑みる心がけは必要だなと思いました。

一人一人が知性を身に付けること、或いは反知性主義に陥らないように注意することで、民主主義がポピュリズムに陥ることをある程度抑止できるかも知れませんが、中々に短期スパンでどうにかするのは難しいかも知れません。まずは、後世に社会をバトンタッチする我々現役世代が地道に取り組むしかないのだろうと思います。

はじめに
第1章 日本を席捲する「反知性主義」——安倍政権の漂流
第2章 歴史と反知性主義——ナショナリズムをどうとらえるか
第3章 反知性主義に対抗する「知性」とは? (1)言葉の重要性
第4章 反知性主義に対抗する「知性」とは? (2)反知性主義の存在論と現象論
第5章 どうすれば反知性主義を克服できるか?
第6章 知性を身につけるための実践的読書術
あとがき
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